2006年ハイキング/トレッキング

鶏頂山(11月18日,日光市,晴|曇,1765m)
ちょっと遅いかなと思いながら紅葉を愛でに高原山(鶏頂山,釈迦ケ岳)に出掛けました。かつては鶏頂山・メイプルヒルとして由緒あるスキー場でした。下界の塩原はまだ紅葉の真っ盛りです。
登山口の鳥居脇には100回登山記念などという大仰な碑があります(あとでこれが大仰どころか,とんでもない偉業ということがわかりました)。始まりはカラマツ林の静かな小道からです。やがてかつてのスキー場を思わせるゲレンデや林間コースの跡をたどり登っていきます。するとあたりはザラメ砂糖のような積雪に変わりました。1時間ほどで弁天沼に到着しましたが,水はわずかしかありません。ここからは急峻な登りが始まります。ザラメ雪は粉雪に変わり,ともすれば滑りがちの足下になりました。これは帰路は転ばぬように十分に注意しなければと思いつつ,鶏頂山の頂を目指します。ロープを伝いながら40分かけてようやく頂上に到達しました。手足の指先が冷たくなっています。谷を隔てて東側にはつぎの目標の釈迦ケ岳が見えます。ラーメンとおにぎりの昼食を取っているうちに天候は下り坂になっていきます。出合ったハイカーによると釈迦ケ岳の登りは這って上るくらい急峻ということです。で,あっさりと諦めて素直に帰路に着くことにしました。鶏頂山をおっかなびっくりで下り,御岳山・釈迦ケ岳の道をたどり,途中から弁天沼に下ります。鶏頂山の最後の登りはきついものの,行きの道よりもこちらの別道の方が楽なようです。次回チャレンジの機会にはこちらから釈迦ケ岳を攻めてみようかとカミさんと話しつつ下ります。弁天沼を過ぎた辺りにあった道標を頼りに,大沼に寄り道してみました。こちらも水はほとんどありませんが,沼の向こうに今さっき登ってきた鶏頂山が拝めます。沼のほとりのケルンは卒塔婆でしょうか。ゲレンデ跡をすすむうちに溶けた霜柱のぬかるみで足をすくわれ,見事に尻餅です。濡れて冷たいお尻をさすりつつ傷心して駐車場に戻りました。今日はちょっと高原山の季節を甘く見てしまったようです。
帰りは今市に下り,途中の龍王峡を散策しました。陽はすでになく,残念ながら真っ盛りの紅葉もちょっと冴えていませんでした。お約束の温泉は鬼怒川公園駅の岩風呂(市営,500円)で,冷えた体をゆっくりと温めました。
金時山(10月14日,箱根町,晴,1212.5m)
明日に自転車トラック競技のレースを控えてるというのに,途中の箱根でハイキングを楽しみました。レースとハイキングのどちらがメインか分かりません。8時半には公時神社に到着して,さっそく歩き始めます。ツルニンジンに見送られながら露岩を避けても木の根っ子だらけの道を難儀しながら登っていくと金太郎(金時)が遊んだと言われ手まり石や住まいしたそうな宿り石が出迎えてくれます。ウントコショとばかりに稜線に登れば霞の彼方に芦ノ湖が望めます。このあたりまでず〜っとゴロゴロと雷のような音が絶え間なく聞こえます。盛りを過ぎつつあるノジギク,すっかり形の替わったクサボタン,彼方に見える仙石原を眺めながら歩を進めるうちに山頂に到達しました。実は,御殿場ICから上り口までコンビニがありそうもないことを見越して高速道のSAで弁当だけを買っていたのが大当たりになりました。つまり,弁当以外のものは何にも準備してありませんでしたので,名物の金時娘のいる金時茶屋でおでんとみそ汁を頼んで早めの昼食をとりました。目の前に富士山が見えるのを期待してきたのですが,雲に隠れたホンのちょっぴり山頂が見えるくらいです。富士よりおでんでしょうか。隣のハイカーに聞いて,先ほどの雷鳴が実は東富士演習場の自衛隊の大砲の音と知りました。山頂脇のリンドウをあとに下山路を行くと,見事なヤマトリカブトです。この根っ子に毒があるとは信じられないくらい鮮やかです。アキノキリンソウもまだまだ残っていますが,トネアザミは少し寂しいようです。代りにとばかりにヨメナが咲き誇っています。乙女峠にも茶屋がありましたので,コーヒーを頼んだら,なんとサイホンで淹れて貰えました。この茶屋にはダルメシアン風のお利口なワンちゃんがいました。先日亡くなったハナを思い出します。今回のハイクはハナがなくなってから初めてのもので,カミさんと二人だけです。足場の悪い下山路を下ると国道の乙女口バス停でハイキングは終わりを告げました。まだまだ12時を過ぎたばかりなので箱根湿生花園を訪ねることにしました。
湿生花園には珍しい草花が揃っていましたが,野生のものではあるのですが,よそから持ってきたものという拘り故に写真は撮りませんでした。ただ,仙石原を復元しつつある場所は趣がありました。秋を代表するススキ,ワレモコウ,オミナエシも復元,保存がすすむともっと素晴らしい風景になるでしょうね。お約束の温泉は宮城野温泉会館まで足を延ばし,そこでガクガクになった膝をマッサージしながら明日のレースの戦術を練るのでした。
鬼怒沼湿原(6月17-18日,日光市,晴・雨,2020m)
梅雨の晴れ間を期待して奥鬼怒温泉郷とさらにその奥の鬼怒沼湿原散策に出掛けました。愛犬ハナは悪性リンパ腫で体調不良のためお留守番です。早朝5時に出発して,女夫淵についたのは9時。八丁ノ湯に泊まるので迎えのバスを利用できるのですが,歩くことにしました。ガイドブックのコースは通行止めで,しばらくは林道を歩かされました。期待通りに空は晴れ渡り,絶好のハイク日和です。やがて,元の鬼怒川沿いの遊歩道にでて,1時間ほどでバンガローのある八丁ノ湯につきました。ここで,予約の確認をいれ,さあ,いよいよ鬼怒沼への道が始まります。加仁湯を通り過ぎ,日光沢温泉の建物をくぐって山道です。まずは,温泉神社に無事を祈願しました。すぐ先の橋をわたり15分もあるくとヒナタオソロシの滝展望台への分岐にたどり着きました。そちらの展望台は明日にとっておいて,鬼怒沼を目指します。この分岐からの登りがこれまた急峻で寝不足のからだに応えます。ようやくのことでオロオソロシの滝展望台に達したのはすでにお昼どきでした。はるかかなたに音もなく流れる滝です。この先はまだまだですので,ここでラーメン定食のお昼をとることにしました。エネルギーを補給した後でも,続く登りは急峻です。1時間ほどあえぎながら登ると,なんと登山道は残雪で隠されています。雪を踏み抜いたりしながらやや楽になった登りを40分も続けると,ようやく鬼怒沼湿原に到着しました。時間は2時近くですが,すでにハイカーは下山していています。湿原入口で我々を案内してくれる柴犬に連れられて木道を散策します。かなたにみえる雪が残る山は尾瀬の燧ケ岳でしょうか。残念ながら,見ごたえのある植物の時期にはちょっと早かったようです。それでも,ワタスゲや,ショウジョウバカマ,立山ではバサバサ髪のようだったチングルマ,可憐なタテヤマリンドウが咲いていました。ようく目を凝らせばモウセンゴケもあります。1時間ほど湿原の池塘で初夏を楽しんで,白根山の方角を目指して,帰路につきました。宿泊する八丁ノ湯についたのはたっぷり5時を回っていました。
前夜は,八丁ノ湯でこわばった肩と足腰をほぐし,からだの中もビールでほぐしたら,なんと7時前に寝入ってしまいました。夜半に目覚めると雨の音です。早朝に起床すると雨は上がっており,しどけない格好での散歩です。朝食を済ませ,帰りの送迎バスの時間を確かめて,小雨のなかをヒナタオソロシの滝展望台を目指します。すでに渓流釣りにいそしむ人もいます。われわれものんびりとミヤマオダマキウコンウツギモミジガサを眺めたりしながら昨日の分岐点に向かいました。そこから吊り橋をわたって展望台に到着しました。ヒナタオソロシの滝はゴーゴーと流れ落ちる雄大な滝で,その両側にも滝を従えています。一服して,辺りの花々を探してみると,クルマバソウノビネチドリオオバミゾホウズキズダヤクシュがあります。雨に濡れたこれらを愛でたあとはもとの道を八丁ノ湯に戻ります。宿のバスで林道をガタゴトと30分も下り,女夫淵温泉の駐車場に帰り着きました。
鬼怒川温泉に下る途中で川俣ダムとその近くの瀬戸合峡を散策してみました。茨城の竜神峡にも勝るとも劣らない景勝を堪能しました。
筑波山(5月6日,茨城県桜川市,晴,877m)
一歳2ヶ月になったの初めてのハイキングに百名山の一つの筑波山を選びました。桜川市(旧真壁町)の東筑波キャンプ場からのコースは訪れるハイカーも多くなく,穏やかなハイキングが楽しめました。キャンプ場からの登りは階段ですので,孫を背負っての出発です。嫁も久々のアウトドアーということで張り切っています。登り始めて,試しに孫(蒼,あお)を歩かせてみると,これが何とまあ喜々として歩くのです。カミさんもうれしくてたまらないようです。蒼とハナのペースに合わせてのんびり,のんびりと歩いていきます。小一時間ほど歩いたところで小休止を取ります。そんなにエネルギーを消費してないはずなのに,皆さん食欲旺盛です。カタクリは終わりましたがヘビイチゴやらニリンソウが出迎えてくれました。やや急な階段を上り詰めたところが御幸ケ原です。予想したように大勢の人出です。TX(つくばエクスプレス)が開通した影響ですね。女体山,男体山を極めずに,ここでお昼を食べることにしました。帰路は別コースをユースホステル跡からキャンプ場を目指すことにしました。蒼を再び背負って下るうちに昼寝の時間になったようです。蒼が昼寝をしている間に大人はお茶の時間です。ユースホステル跡からのコンクリートの下りで蒼はトコトコ進みます。蒼は階段や下りがなぜか好きなんです。ほどなく,無事に出発点に戻り帰路に着きました。しかし,蒼くんもハナちゃんもよく歩いてくれました。蒼は楽しさ一杯だったようですが,ハナは迷惑そうでした。ハナは悪性リンパ腫の治療中なのです。あと何回ハイキングに付合ってくれるでしょうか。
夜は蒼のパパのパティシエが作った特製のケーキで一日遅れのこどもの日を祝いました。
小田代が原XCスキー(1月29日,栃木県日光市,晴)
再び奥日光の小田代が原でクロカンスキーを楽しみました。3度目のXCスキーですが,相も変わらずあの狭い板にはなじめません。本当はスノーシューを楽しむために,始めに湯元を訪ねました。が,スノーシューを着けるにはトレッキングシューズが必要だと分かり,やむなくXCスキーとなった次第です。ゲレンデスキート違って,出合うヒトは少なく今回も静かなトレッキングでした。小田代が原を望む展望台でツーショットの機会に恵まれました。撮影してくれた方もツーショットでした。ひたすら,小田代が原をぐるっと回って,出発点の赤水につきました。お留守番のハナちゃんを散歩させて,帰路に着きました。お楽しみのやしおの湯はあいにくの工事中で利用できませんでした。ざんねん!

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