シンポジウム5  S5−3

田中茂穂(国立健康・栄養研究所 健康増進研究部)
Techniques for evaluation of physical activity in children
TANAKA S.

 これまで身体活動量の評価法として、質問紙や生活活動記録、あるいは歩数 計・加速度計・心拍計などが主に利用されてきた。しかし、特に身体活動に占め る遊びの比重が大きいと考えられる幼児においては、簡便法を用いて身体活動レ ベル(=総エネルギー消費量/基礎代謝量)を正確に推定することは困難であ る。標準の身体活動レベルが、第六次改定の栄養所要量(1999年)で成人より子 どもの方が大きかったのに対し、「日本人の食事摂取基準(2005年版)」で逆転 したのは、よい例である。  特に、肥満解消等のためエネルギー消費量が重要な場面では、歩行やスポーツ に限定されないあらゆる種類の身体活動を把握する方法が必要である。