胸郭示数の変異
この示数の大きさは,四足獣>胎児>子供>成人の順である。
鎖骨の退化した大型有蹄類では腹鋸筋(前鋸筋)によって体重(前半)を効率的に支持するため胸郭の前部は極めて幅が狭く縦長である。 水棲獣では体重支持から解放されるため,胸郭は円形にちかく,からだは 魚雷のようだ。ヒト成人では胸郭のかたちは前後に偏平だ。このことと,脊柱胸部の後弯は胸郭の重心を脊柱に近づけることに役立っているようだ。