西九州児童・生徒のパーセンタイル身体発育速度曲線

(c)Copyright 1996 高井省三・篠田謙一

混合縦断的資料からの体重,身長,座高,下肢長,上肢長,肩幅,腰幅の年間増加量をスプライン関数で平滑化し,パーセンタイル成長速度曲線を作成した.被験者は1979〜1988年「小城成長研究」の男女約6,800名の児童・生徒である.ほとんどの項目の思春期ピークは単峰型であったが,男子の体重,女子の腰幅は多峰型を示した.各パーセンタイル曲線のピークの時期に関しては,男女の下肢長,男子の上肢長では晩熟児ほど大きな成長速度を,男子の身長と女子の腰幅では早熟児ほど大きな成長速度を示す傾向があった.ヨーロッパ児童と比べて,すべての項目で小城児童はより早熟であった.体重をのぞく最大増加量はヨーロッパ児童よりも大きかった.
(小児保健研究 53:484-497,1994)