西九州地方児童・生徒の体重,身長,座高,下肢長,上肢長,肩幅,腰幅のパーセンタイル成長曲線

(c)Copyright 1996 高井省三

体重,身長,座高,前腸骨棘高(下肢長),上肢長,肩峰幅(肩幅),腸骨稜幅(腰幅)のスプライン平滑化パーセンタイル成長曲線を作成した.被験者は1979〜1988年に調査したのべ約8,900人の西九州地方児童・生徒である.曲線は振動の少ない滑らかなものであった.しかし3,97パーセンタイル付近の曲線は必ずしも滑らかでなかったり,隣合う曲線と平行してない.チューリヒ,英国児童と比べると,身長,体重では大きな差があるが,肩幅,腰幅の成長曲線は外国児童にかなり接近している.文部省資料のパーセンタイル値と比較すると,身長,体重では西九州児童がやや下回ることが分かった.この傾向は男子の体重の97パーセンタイル曲線で著しい.これらを考慮すれば,その他の項目のパーセンタイル曲線は日本人児童の成長評価に利用可能と考える.
(小児保健研究 51:507-516,1992)