中国・日本人児童生徒のソマトタイプ
* 呉 小寒(筑波大学・体育研究科)
高井省三(筑波大学・体育科学系)
2002年3月に中国延辺地区で12〜16歳の朝鮮族男子370名、朝鮮族女子420名のソマトタイプを横断的に調査した。この集団を1998〜2000年に調査した同年齢の茨城県つくば市の日本人の男子694名、女子646名と比較した。ソマトタイプはHeath-Carter法で評価した。日本人の女子は12〜15歳の身長が高く,男子は13歳の身長と体重が日本人で重い。BMIでは性、年齢別の両集団間に有意差がなかった。女子のソマトタイプスコアの成長は,中国朝鮮族では3スコアとも変化しないが,日本人では内胚葉スコアだけが加齢により有意に小さくなる。男子のソマトタイプスコアの成長は,中国朝鮮族,日本人ともに内胚葉スコアだけが加齢により有意に小さくなる。両集団でソマトタイプスコアを比較した。ソマトタイプは12〜15歳の男女共に有意に日本人中胚葉スコアが大きいという結果であった。中国朝鮮族の女子は15歳の内胚葉スコアが同年齢の日本人より大きい;中国朝鮮族の12〜15歳の男女の中胚葉スコアは日本人より小さい;外胚葉スコアは14歳の中国朝鮮族の女子が小さい。これをソマトチャートで総合的に見ると,中国朝鮮族女子の中胚葉要素が全年齢を通じて弱く,中国朝鮮族男子ではこの傾向は特に13,14歳の集団で顕著であることが分かる。
男子 |
||||||||
中国 |
日本 |
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年齢 |
例数 |
内胚葉型 |
中胚葉型 |
外胚葉型 |
例数 |
内胚葉型 |
中胚葉型 |
外胚葉型 |
12± |
17 |
4.34 |
3.53 |
2.60 |
56 |
4.14 |
4.87* |
2.91 |
13± |
83 |
3.87 |
3.67 |
3.07 |
231 |
3.63 |
4.80* |
3.09 |
14± |
108 |
3.40 |
3.57 |
3.36 |
234 |
3.18 |
4.71* |
3.18 |
15± |
105 |
3.30 |
3.68 |
3.43 |
173 |
3.32 |
4.69* |
3.18 |
16± |
57 |
3.37 |
4.22 |
3.39 |
|
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女子 |
||||||||
中国 |
日本 |
|||||||
年齢 |
例数 |
内胚葉型 |
中胚葉型 |
外胚葉型 |
例数 |
内胚葉型 |
中胚葉型 |
外胚葉型 |
12± |
29 |
4.72 |
2.86 |
3.00 |
58 |
4.79 |
3.37* |
3.16 |
13± |
122 |
4.86 |
2.72 |
2.79 |
221 |
4.67 |
3.55* |
3.00 |
14± |
111 |
4.88 |
2.99 |
2.47 |
211 |
4.62 |
3.59* |
2.81* |
15± |
101 |
4.94* |
2.97 |
2.60 |
156 |
4.65 |
3.69* |
2.65 |
16± |
57 |
5.12 |
3.67 |
2.53 |
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(*は両集団間の比較で5%水準での有意差を示す)