肥満型の体型の子どもの骨成熟は早い

高井 省三,呉 小寒(筑波大・人間総合科学研究科)

Obese children mature earlier.

Shozo TAKAI, Xiao-Han WU

中国の11.6018.11歳の朝鮮族女子426名,男子375名を対象として,骨成熟と体型の関係を検討した。骨成熟はTW3法で,体型(ソマトタイプ)はHeath-Carter法で評価した。TW3 RUSスコアとソマトタイプスコアを年齢変数の影響を除いて(年齢を一定にして)偏相関分析で解析した。男女児ともにソマトタイプスコアとRUS スコアの間に有意な偏相関があった。RUSスコアは内胚葉スコアと正の偏相関があり,外胚葉スコアとは負の偏相関があった。RUSスコアと中胚葉スコアの偏相関係数は男児が女児よりも大きい値を示した。すなわち,より肥満型ないしは筋肉質型の体型の児童は骨成熟が早いことが分かった。


(第58回日本人類学会,2004年11月5--7日,長崎大学)

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