上肢の外転と肩甲骨の動き
上肢を水平の位置に外転させるのは三角筋の働きによる。この筋は上肢帯と上腕骨に着いているので,水平までの上肢の外転では上肢帯(肩甲骨)自体が動くことはない。この位置でより上方に外転させようとすると,上腕骨と肩峰がぶつかって肩関節で上腕骨を動かせない
水平以上への上肢の外転を可能にさせているのは,肩甲骨の回転である。上肢帯に着いている僧帽筋の上部線維が肩甲骨を回転させて,上肢は垂直位置にまで外転させることができる