クモ膜顆粒小窩に収まるもの
granulationes arachnoideales クモ膜顆粒。これは矢状静脈洞,板間静脈にクモ膜下腔が絨毛状に突出したもの。これまで,クモ膜顆粒は脳脊髄液の排出に関連すると言われてきたが,これは誤りである。脈絡叢や脳室周囲器官の毛細血管は窓あき型で,脳脊髄液はここの静脈性毛細血管から吸収される。脳脊髄液にマーカーを含ませた実験はクモ膜顆粒には吸収されないことが明らかにされた。クモ膜顆粒は脳脊髄液圧の減圧に役立っている(橋本一成:第三の体液循環,フリープレス,東京,2000)。